コラム
通信制高校は「やめとけ」と言われる理由とは?不安を解決する方法を解説
通信制高校について調べようとすると「やめとけ」といった、不安になるような検索ワードを見つけるかもしれません。
あまり知らない段階で「やめとけ」というワードを見るとつい心配になってしまいますが、そう言われている理由や対策を知ることで適切な判断ができるようになるでしょう。
今回は通信制高校が「やめとけ」と言われる理由や対策について詳しくご紹介します。通信制高校への入学を検討している方は、ぜひ参考にしてみてください。
目次
通信制高校は「やめとけ」と言われる5つの理由
通信制高校について調べる際に「やめとけ」といったワードが目につくと、思わず不安になってしまいますが、具体的にはどういった理由が原因となっているのでしょうか。
ここでは、通信制高校が「やめとけ」と言われる理由について、5つに分けてご紹介します。
学費が高いから
通信制高校には「学費が高い」というイメージをもつ方もいるかもしれません。
しかし学校によって学費はさまざまで、特別に通信制高校だけが高いというわけではありません。通信制高校にも公立と私立があり、特に公立の学費は比較的通いやすい金額となっています。
一方で、私立では公立と比べて学費が高くなる場合もあり、一見すると「学費が高いからやめとけ」と言われてしまうこともあるようです。
しかし、私立の通信制高校では学習面や生活面でのサポートが充実していることが多く、多くの生徒から支持されているのが現状です。
基本的に通信制高校は自学自習とされていますが、3年間で確実に卒業するためには学校側のサポートが必要になるケースも少なくありません。そのため、確実な卒業を見据えると私立の通信制高校を選ぶこととなり、結果的に学費が高くなってしまうこともあるでしょう。
大学進学が難しいから
大学への進学率としては、全日制高校では60.2%、通信制高校では23.2%というデータが出ており、この数値だけで比較すると通信制高校の進学率は低いと言えるでしょう。
このことから「通信制高校では大学進学が難しいからやめとけ」と言われている可能性もあります。
前述の通り、通信制高校では基本的に在宅での自学自習となり、登校日も月に数回などとなるため、勉強量が不足してしまう場合もあります。
しかし、通信制高校ではそもそも就職を目的とした特定の分野のカリキュラムが組まれていることも多く、卒業後に自らの意志で大学進学を選択しない生徒もいます。
加えて、既に働きつつ高校卒業資格を取得するために通学している生徒や、芸能などの専門分野に打ち込む生徒もいます。
こういった通信制高校の特性上、大学への進学率が低くなっている背景があることも、把握しておく必要があるでしょう。
卒業が難しいから
退学者の比率をみると、全日制は0.9%、通信制は5.2%というデータが出ており、比較すると通信制高校の退学者は少し多くなっています。
たしかに、前述の通り通信制高校では自己管理や自学自習が求められるため、生徒によっては卒業へ至らずに途中で挫折してしまう場合もあります。
折角入学しても「卒業できないのでは」という不安が、「やめとけ」と言われる理由となっているのかもしれません。
しかし詳しくは後述しますが、こういった不安はさまざまなサポート制度を活用することにより解決できる可能性があります。
就職で不利になるから
通信制高校を卒業することで、就職において不利になるのでは?と不安になる方も多いかもしれません。しかし実際は、全日制の就職率は14.7%、通信制の就職率は15.0%といったデータが出ており、通信制高校のほうが高くなっています。
このことから、通信制高校を卒業することが就職において不利に働くという事実はありませんが、イメージで「面接の際や履歴書に書く時に不安…」と思う方もいるかもしれません。
しかし実際の就職面接では、通信制高校を選んだこと自体より、在学中に学んだ内容や努力してきたことを重点的に聞かれることが多いでしょう。
就職への不安を解決するには、入学する前に目標や学習したい内容を決めたうえで学校選びをすることをおすすめします。
友達ができづらいから
通信制高校では登校頻度が低いことから「友達ができないのでは?」と心配する方もいるかもしれません。実際に全日制と比較すると、週に数回、月に数回と登校頻度は低い傾向にあります。基本的に毎日登校する全日制と比べて、他の生徒との交流は少なくなるでしょう。
しかし学校によっては生徒同士の交流ができる機会が設けられていたり、スクーリングの頻度が高くなっていたりするケースもあります。
通信高校は「やめとけ」と言われた!不安を解決する方法
通信制高校が「やめとけ」と言われている理由についてご紹介しましたが、それぞれの解決法を知れば不安や悩みが解消される可能性があります。
ここでは、通信制高校は「やめとけ」と言われた際に、不安を解決する方法についてご紹介します。
公立を選ぶ・支援制度を使う
前述の通り、学費を抑えたいのであれば公立の通信制高校を選ぶというのも一つの手段です。公立であれば全日制高校よりも学費を安く抑えられる場合があります。
また、サポート体制などの面を鑑みて私立を選びたいのであれば、さまざまな支援制度を使用するのがおすすめです。
特に高等学校等就学支援金制度を活用すれば、授業料の一部もしくは全部の支援を受けることが可能です。就学支援金とも呼ばれ、卒業後も返還不要なのが特徴です(世帯年収によって受給額が異なりますので、詳しくは以下の記事をご確認ください)。
加えて、都道府県によっては就学支援金に上乗せして受給できる制度があるほか、各都道府県・地方自治体による奨学金や特待生制度など、減額方法は多岐にわたります。
こういった支援制度を活用することで、学費面での負担が大きく減る可能性がありますので、まずはお住いの地域や学校に問い合わせてみると良いでしょう。
通信制高校の学費や費用を抑える方法、サポート校について、詳しくはこちらの記事もご覧ください。
大学進学対策が整った学校を選ぶ
前述した通り、通信制高校を卒業したからといって大学進学率が特別に低くなるわけではありません。とはいえ「確実に大学進学をしたい」と考えるのであれば、学校選びの際に大学進学対策が整っているかどうかを基準に検討することをおすすめします。
特に私立の通信制高校では、大学進学を見据えてレベルの高いカリキュラムを組んでいる学校も多いです。通信制高校から大学への進学を希望する方は、「一般選抜」「総合型選抜」「学校推薦型選抜」など受験対策が整った学校を選ぶと良いでしょう。
中には多くの指定校推薦枠を持っていたり、総合型選抜(旧AO入試)へ力を入れていたりする学校もあります。希望する進学先から考えて、有利に働く可能性のある学校を選択してください。
卒業へのサポート体制が整った学校を選ぶ
通信制高校を卒業するためには、テストだけでなくスクーリングなどを通して既定の単位を取得する必要があります。
自学自習で卒業することや、登校することへの不安が大きいのであれば、サポート体制が整った学校を選ぶと良いでしょう。
特に私立では、カウンセラーによるメンタル面のケアや担任による個別指導、オンラインでのレポート提出などの体制が整っている学校も多いです。不安な点などを放置せず解消しやすいため、3年間での卒業へ向けて着実に学習を進めていくことができるでしょう。
加えて、「サポート校」の活用も効果的です。サポート校においても、カウンセラーによるケアや専門分野への学習支援が受けられます。通信制高校とは別途に費用がかかりますが、独学やメンタル面に不安のある生徒や、美術や芸能など特定の分野に絞って学びたい場合には有効な手段となります。
就職先を見据えて学校を選ぶ
前述の通り、通信制高校を卒業したからといって就職が難しくなるわけではありません。
しかし、既に学びたい分野が決まっていたり就職先の希望が明確であったりする場合には、それらを見据えた学校選びをすることが重要になります。
通信制高校では、美容や芸術だけでなく、アニメやゲーム、eスポーツ、料理、プログラミング、ウェディング、医療、保育といったように専門的な知識が身につく学校が多数あります。
希望の就職先や職業が決まっているのであれば、こういった専門科目を学べる学校を選ぶことで就職の際に有利に働く可能性があるでしょう。
就職面接の際にも、自身が自主性をもって入学を決めたことや明確な目的を持って学習してきたことを伝えることで、有利になる場合があります。
他の生徒と交流する機会の多い学校を選ぶ
通信制といっても、直接学校で授業を受ける登校日(スクーリング)もあります。
全日制と比較すると少なくはなりますが、週に数回登校したり、合宿という形で数日間交流をしたりと学校によってさまざまです。
専門コースであれば同じジャンルに興味をもつ他の生徒と交流する機会があり、中には課外活動や文化祭、修学旅行などが積極的に実施されていることもあります。
他にも、ライブ型授業を取り入れている学校では、リアルタイムで生徒同士がコメントをし意見を交わしたり交流したりすることが可能です。さらに、週5日の通学ができるコースを用意している学校もあります。
通学頻度やイベントの内容については学校によって大きく異なるため、自身の目的に合わせて検討すると良いでしょう。
通信制高校が気になるときは資料請求ができる
通信制高校について調べていると、ネガティブな情報も目についてしまい、不安になることも多いかもしれません。
しかし、通信制高校といってもその特徴やメリット・デメリットは学校によってさまざまであるため、より正確で詳細な情報を集めることが重要になります。
全ての情報を鵜吞みにせず、「やめとけ」と言われている内容について本当に正しいのか、またそういった不安を解決できる通信制高校はあるかを調べてみることをおすすめします。
気になった学校があれば、まずは資料請求をしてみましょう。複数校で検討しているのであれば、それぞれから資料を集め、比較してみることも大切です。
通信制高校なら、開志創造高等学校
開志創造高校は、4つの大学、34つの専門学校、2つの高校のノウハウと約50年の教育実績をベースにした広域通信制高校です。
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また、高校生活に関する相談はスクールカウンセラーが、学び・進路に関する相談は担任、職員しっかりとサポートする体制により、進路未決定率0%を実現します。
まとめ
今回は、通信制高校が「やめとけ」と言われる理由や解決策についてご紹介しました。
通信制高校は「学費が高いからやめとけ」と言われているケースもあるようですが、実際は
学校によってさまざまで、特に公立は通いやすい金額となっています。私立の場合でも、支援制度を活用することで減額することができますので、ぜひ検討してみてください。
「大学進学や就職に不利だからやめとけ」といった内容に関しては、そういった事実はありませんが、各々の目的に合わせてカリキュラムの整った学校を選ぶことが重要になります。
また卒業への不安が大きい場合には、サポート体制の整った私立を選ぶかサポート校の活用を検討すると良いでしょう。特定の分野を学びたい場合にも効果的です。
他にも、友達を作りたいのであれば、スクーリングや課外活動が多い学校、ライブ型授業が実施されている学校を選ぶことをおすすめします。
検索するだけではネガティブな意見も目立ち、二の足を踏んでしまうかもしれませんが、重要なのは自身の目的にあった学校を選択することです。詳細なカリキュラムやサポート体制は学校によって大きく異なりますので、まずはいくつか候補を探したら資料請求をし、比較検討してみると良いでしょう。